412号 事務局長就任のごあいさつ

守る―保全活動広める―普及活動救う―救済活動

宮城資料ネット事務局の川内です。

平素は本法人の活動へのご理解、ご協力を賜りますこと、心よりお礼申し上げます。

前号の『宮城資料ネット・ニュース』でもお知らせしましたとおり、14年間、本法人の事務局長をご担当いただきました佐藤大介さんが6月末でご勇退され、その後任として事務局長を引き受けることとなりました。

この機会に、一言ご挨拶させていただきたく存じます。

 

『宮城資料ネット・ニュース』前号で佐藤さんよりご紹介いただきましたが、2018年10月、ご縁があって仙台にやって来て以来、宮城資料ネットの活動へ参加させていただいております。

それ以前は、神戸で歴史資料ネットワークの運営委員、事務局を担当させていただき、2011年の東日本大震災に際しては、歴史資料ネットワークの事務局長として、遠方からではありますが、宮城資料ネットをはじめ、被災地の各資料ネットの活動をご支援させていただきました。

震災当時、被災地の資料救済・保全は長い時間がかかるだろうとは考えておりましたが、震災から10年後、その最前線で関わらせていただくことになるとは、当時は夢にも思いませんでした。

 

奇しくも震災から10年目にあたって、宮城資料ネットの事務局長を引き継がせていただくことになりましたが、課題は山積しています。

まず、東日本大震災被災資料をはじめ、借用が長期にわたっている資料については、所蔵者のみなさまには大変なご心配とご負担をおかけいたしております。

この間、市民ボランティアのみなさんのご尽力により、多くの資料について保全作業が進みつつありますが、震災後に発生する災害のたびに多くの資料が被災していることもあり、なかなか作業を終えることができません。

そこに来て、昨年来のコロナ禍が影響し、思うように保全作業を再開することが難しい状況にあります。

 

また宮城資料ネットも、再来年の2023年には設立20周年を迎えます。これもひとえに、設立以来、会員のみなさまをはじめとする多くのご関係のみなさまにお支えいただいたが故かと存じております。

20周年に向けた企画などについては、運営委員会のなかでもそろそろと議論を始めかけているところですが、一方で中長期的に見て、宮城資料ネットの活動をどのように継承していくかということについては、大きな課題があるように感じております。

会員のみなさまをはじめ、多くの方から率直なご意見を賜れれば幸いと存じております。

 

長い間、本法人の牽引役であった佐藤前事務局長の後任としては甚だ心許なく、みなさまのご期待にお応えできるか不安ですが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

【お詫び】

さっそくですが、この間、数号にわたって『宮城資料ネット・ニュース』の号数がズレていましたこと、お詫び申し上げます。

本号が「412号」ということで訂正させていただきます。