432号 酒田市美術館からクラウドファンディングのお願い

宮城資料ネット事務局です。

酒田市美術館学芸員の井上瑠菜さんより、同館によるクラウドファンディング 「収蔵品をもっと身近に!アートカード作成プロジェクト」のお知らせをいただ きました。

詳細につきましては、下記の呼び掛け文、および掲載URLをご覧ください。

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宮城資料ネットのみなさまへ 酒田市美術館からクラウドファンディングのお願い

去年3月まで宮城資料ネットの事務局を務めていた井上瑠菜です。

酒田市美術館の学芸員となり1年が経ちました。
働きながら、美術館には絵画や彫刻をはじめとした収蔵品という地域の宝があ り、それらを紐解いていくと、商人の町として栄えた酒田という地域性やその歴 史を知る事ができるのだと改めて実感しております。
現在はその収蔵品を広く発信しようと、私が主担当となり、酒田市美術館は5 月末までクラウドファンディングに挑戦しております。

当館は年に6回ほどの特別展を開催する、特別展主体の美術館ですが、約850作 品もの作品を収蔵しながらも展示時期や予算の関係から、それらを活かしきれて いないという問題を抱えています。
去年から検討を重ね、少しでも美術館がその問題を乗り越えるために、だれも が鑑賞学習の教材としての利用、そして展示時期に関係なく収蔵品を観ることが できる収蔵品アートカードを制作するプロジェクトを立ち上げました。アート カードとは教育普及や生涯学習などさまざまな場面で活用することができる美術 鑑賞教材です。海外から入っていたものですが、現在では全国の美術館でも普及 し始めています。

美術館に関わる私たちが未来に残せることは何か?と考えた時、そのひとつ は、作品との出会いのきっかけを作る事であると思いました。
出会わなければ、気持ちも行動も起きません。美術館という場所があること、 そして、収蔵品という地域の宝を、発信し続ける事こそが今の地方美術館の役目 だと思っています。
特に地元の子どもたちに、酒田で育まれてきた文化・芸術、そして作家たちの 歩みを知ってもらい、次世代へと酒田の宝をつないでいってもらえたらと切に 願っています。クラウドファンディングが成功しましたら、年内中にアートカー ドを制作します。完成後、無償で酒田市内の小中学校へ寄贈し、美術館でも一般 貸出用として活用予定です。

どうか酒田市美術館の活動主旨をご理解いただき、ご支援ならびにご周知いた だけましたら幸いに存じます。
詳しい活動内容は下記URLよりご覧いただくことができます。

https://readyfor.jp/projects/sakatashi-museum2022

長文大変失礼いたしました。
こうした地域の芸術・文化の継承を目的とした活動ができるのも、宮城資料 ネットでの貴重な学びがあったからだと思います。
宮城資料ネットのみなさまに心より御礼申し上げます。
これからは酒田を拠点に山形ネットのほうで活動できればと考えております。引 き続きお世話になります。

どうぞよろしくお願いいたします。

酒田市美術館 井上瑠菜