436号 7月15日以来の宮城県内での大雨被害 資料の誤廃棄防止と情報提供のお願い
2022.07.19
宮城資料ネット事務局です。宮城県内における、7月15日以来の大雨による被害につきまして、被害に遭われたみなさまに心からお見舞い申し上げますとともに、一日も早く生活の方が落ち着きますことを、心よりお祈り申し上げます。
とはいえ、今後も雨の予報が続いております。まずは、みなさまの身の安全確保を第一になさっていただければと思います。
生活復旧に向けては、すでに大崎市などでもボランティアセンターが開設され、災害ボランティアの方々とともに鋭意進められていることと思います。
家屋の片付けなどで、不要になった物などを処分されることもあるかと思いますが、その際のお願いです。これまでも、大きな災害が発生した際には、それを契機にお家や蔵に古くから置かれていた歴史資料や文化財が廃棄・処分されてしまうことがよくありました。
具体的には以下のようなものがあります。
- 古文書…くずした文字で和紙に書いたものなど
- 古い本…和紙に書かれて冊子にしてあるものなど
- 明治・大正・昭和の古い本・ノート・記録(手紙や日記など)・新聞・写真・絵
- 古いふすまや屏風…古文書が下貼りに使われている場合がよくあります
- 自治会などの団体の記録や資料
- 農具、機織りや養蚕の道具、古い着物など、物づくりや生活のための道具など
お家や地域の歴史文化を伝える歴史資料や文化財は、国や都道府県、市町村によって指定されているような著名なものばかりではなく、ご自宅や地域の集会所などで残されているものでも、地域の歴史を知る手掛かりとなる重要な歴史資料や文化財であるといえます。
すでに松島町では、【古文書などの保存についてのお願い】として、下記の通り呼びかけがなされています(松島町Facebookページ)。
こうしたものの処分などにお困りの際は、最寄りの教育委員会担当部局や博物館・資料館、もしくは私たち資料ネットまでご相談ください。
水に濡れてしまってお困りの際も、適切な応急処置により再び歴史資料や文化財としての価値を持ち続けられる場合もあります。また周囲でそのような状況が見聞きした場合も、お気軽にご相談いただけますと幸いです。一見、ゴミの様に見えるものでも、お家や地域の歴史を伝えることができるものであるかもしれません。
今後も災害が発生する可能性があるなかでのお願いですが、歴史遺産を未来へ残すため、みなさまのご理解とご協力を心からお願い申し上げます。