2号 緊急のお願い 8月10日(日)に河南町で歴史資料の救助活動と現状調査を行います。

2003年宮城県地震救う―救済活動

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緊急のお願い
8月10日(日)に河南町で歴史資料の救助活動と現状調査を行います。
これらのボランティア活動に、みなさんのご参加をお願いします。
ご参加が可能な方は、折り返し、メールにてご返事をください

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 本日(8月6日)、河南町教育委員会のご協力を得て、震災被害の現状調査を行いました。参加者は、今野真さん、菊池勇夫さん、鯨井千佐登さん、平川の4人でした。
 本日まわることができたのは、宝が峯縄文記念館(近代の巨大地主・斉藤善右衛門屋敷、公営ではなく斉藤家による経営)、河南町歴史民俗資料館立教堂、斉藤一族の一つである斉藤正敏家、の三つでした。
 これらの現状を確認したうえで、教育委員会の担当者や、それぞれの御当主と相談し、下記のように対処することにしました。

○宝が峯縄文記念館
 縄文記念館には、いくつもの大きな土蔵があり、それらを活用して宝ヶ峯遺跡から出土した土器などが展示されている。これらの土器はほとんどが破損している状態。
また非公開の土蔵には、主として幕末・明治以降のものと思われる帳簿・文書類の入った箱が数十箱、大正時代の新聞、書籍類などが納められているが、新聞棚などは倒壊しており、文書箱もいくつかは転げ落ちている状態。この土蔵自体の破損もかなり大きい。
*宝が峯縄文記念館(以下、縄文記念館と略称)の案内はこちらをご覧ください。
   http://www.kanan.miyagi-fsci.or.jp/tiiki/rekisi.htm
*土器類については、修復の問題もあるので、土器の扱いに手慣れたメンバーが不可欠。今回の視察団には考古学関係者がいなかったので、今後、考古関係者と相談しながら、対応策を検討することとした。
*新聞・文書類等については、破損した土蔵から別の土蔵に移管し、床の修復(または蔵の修復)が終わった段階で元の蔵に戻す。その間に箱ごとに文書等を点検し、おおざっぱな整理目録を作ることが望ましい。おおむねこのような対応策とし、8月10日を第一行動日とする。

○河南町歴史民俗資料館立教堂
 建物は昭和4年建築だが、今回の地震で玄関屋根の部分が完全に倒壊。内部には主として民具や土器を展示してあったが、破損土器が多く、民具もかなり倒れた状態にある。
 *展示してあった民具や土器等は、河南町教委と東北歴史博物館が相談した結果、旧東北歴史資料館に一時保管することが可能になったとのこと。そのさいの搬出等にサポートが欲しいとのこと。ただし、時期は未定。

○斉藤正敏家
 斉藤善右衛門家の一族で、母屋は200年ほど前の建築。土蔵も二つ。屋敷門や塀は大きく倒壊。母屋にもゆがみが出た。土蔵は外壁が大きく崩れ落ち、内部も床が落ちてひどく散乱している状態とのこと。土蔵には古文書などを入れた箱もあるとのこと。屏風も破れた。菅井梅関の画も数点あり。
*屋敷地内に倉庫を作り、土蔵内の収蔵品をこちらに移管して土蔵の修復にかかるとのこと。警備会社を経営しているので自分の家のことは後回しにせざるをえず、倉庫を建てて移管するのは早くても9月、遅れて10月か11月になるかもしれないとのこと。その段階で河南町教育委員会を通じて連絡をとり、古文書類の搬出または搬出後の整理などに協力してもらえるとありがたいとのこと。

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[8月10日(日)の河南町行動プラン]
 現状を確認できた対象については以上のような状態でした。
 そこで、来る8月10日(日)に、まず縄文記念館の古文書・新聞類の救助にあたることにしました。
 なお、平成3年に県が作成した文化財・古文書リストによれば、このほかにも河南町には古文書等を所有したお宅がたくさんありますので、これらのお宅の現状調査も早急に実施する必要があります。これについても、10日の参加者が多ければ、いくつかのチームを作って確認調査に入りたいと考えております。
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○JR石巻線 前谷地駅前に、午前9時45分に集合。
   時刻表/http://ekikara.jp/time.cgi?det24258
*仙台発8時51分(快速南三陸1号)に乗車すれば、小牛田→湧谷を経て前谷地駅に9時42分に到着しますので、これをご利用ください。自家用車でおいで頂いても構いません。
*作業は前谷地駅発17時8分の列車に間に合うように終了します。
*弁当については用意します。
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*8月10日以降の行動計画はまだ立っておりません。10日の状況次第ですが、次の行動日はお盆を終えてからになると思います。
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史料ネットのHPに、8月1日に実施した矢本町の被災状況がアップされました。ご覧ください。
http://www.lit.kobe-u.ac.jp/~macchan/