9号 9月27日(土)に鹿島台町で被災状況調査を実施

2003年宮城県地震救う―救済活動

* 9月27日(土)に鹿島台町で被災状況の現状調査を実施しました。参加者は仙台から教員・学生など23名でした。大勢の方々に参加して頂きましたので、町内全域での活動を行うことができました。ありがとうございます。

* 当日の活動には、鹿島台町の文化財保護委員の先生方4名、公民館(教育委員会生涯学習課)職員の方1名も参加頂きました。おかげさまで、地元に不案内な私たちもスムースに活動を展開することができました。

* 現地入りの前に、『鹿島台町の文化財』や『鹿島台町史』などをもとに、調査先リストを作成しました。この地域は水害常襲地帯で古文書はあまり残っていないということでしたので、文献記録所有者として把握できたのはわずかに4軒だけだったのですが、『鹿島台町の文化財』第1集(昭和50年)で特集を組んでいた古民家リストは役にたちました。近世後期から明治前期に建てられた古民家ですから、古い由緒をもっておられるお宅も多いだろうということで、これもリストアップしましたところ、全部で34軒になりました。

* 調査に先立って行われた同町文化財保護委員長のお話しによりますと、昭和40年代には100戸以上の古民家があったが、50年代には半減し、平成6年の調査段階ではさらに半減したとのことでした。今回の調査ではさらに少なくなっておりました。

* 現状調査は、地区ごとに5グループに分け、各グループにはそれぞれ文化財保護委員の先生と公民館の方に一人ずつ、案内役として付き添って頂きました。地元の方に同伴して頂きましたので、調査先の方に不審がられることもなく、ほとんどのお宅で丁重に調査に応じて頂きました。地元とのタイアップがいかに大切かを実感させられました。

* 調査データの整理はまだおこなっておりませんが、保護委員の先生方もご存知なかった史料等も、いくつか発見されました。そのなかには近世の旅日記などもあります。また蔵の屋根が損壊して雨漏りしたため、漢籍などの多くの書籍が濡れてカビがはえているお宅もありました。これについては保管方法等について引き続き対応していくことにしています。

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