10号 9月28日(日) 河南町の宝が峯縄文記念館に修復土器を搬入

2003年宮城県地震救う―救済活動

 河南町の縄文記念館(斎藤善右衛門屋敷)に展示してあった宝が峯式の縄文土器の多くが破損しましたので、去る8月31日、破損片を一点残らず収集して、東北大学埋蔵文化財調査研究センターに搬出し、考古学関係者のボランティアによる修復作業を続けておりました。その修復を終えましたので、9月28日(日)に、同記念館に搬入し、展示ケースに元の通りに並べられました。修復した土器は35点。同日の作業は埋文センターの藤沢敦さんをはじめとする8人のボランティアで行われました。この行動については河北新報で次のように報道されています。(河北新報 03年9月29日)
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連続地震で破損土器、修復終え再び展示 宮城・河南

宮城県河南町前谷地の宝ケ峯縄文記念館(斎藤武子館長)で28日、7月の宮城県連続地震で破損した縄文土器35点が修復を終えて展示された。
 土器の修復に当たっていたのは、仙台市青葉区片平の東北大埋蔵文化財調査研究センター。出土した破片を接着復元した状態で展示していた土器は、地震によって接着面が壊れただけでなく、新たな破損も生じて散乱した。
 この日はセンターの藤沢敦助手らが訪れ、修復した土器を1点1点確認しながら展示ケースに並べた。藤沢助手は「地震で落下した破片は1つ残らず回収し、ほぼ完全に震災以前の状態に戻せた」と話している。
 記念館は、河南町の豪農斎藤家の所有地で発掘された縄文土器などを展示するため、1993年に11代当主養之助氏(故人)が開設した。宮城県連続地震で縄文後期・晩期の土器や土偶百数十点のうち、約9割が展示ケースから落下、割れるなどした。
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