174号 宮城県栗原市にて歴史資料レスキューを実施

救う―救済活動東日本大震災


宮城資料ネット事務局の佐藤大介です。去る10月14日に、宮城県栗原市S家にて歴史資料レスキューを実施しました。参加者は宮城地区と、青森、岩手、福島、山形、さらに関東から合わせて14名でした。

今回のレスキューは、震災による被災で土蔵を解体することにともなうものです。土蔵の中に残されていた古文書や民具などの所在確認を行い、土蔵の外に搬出して選別しました。その後、段ボール約40箱分の史料を、同市内の一時保管場所に搬出しました。明治時代の地租改正に関する書類や、現在は姿を消した神社の江戸時代のお祭りの際の幟(のぼり)などが確認されました。

合わせて、解体される明治34年築造の土蔵自体について、簡易測量を実施しました。


これらの史料は、所蔵者もこれまでその所在を知らず、栗原市からの呼びかけにより、調査に同意されたとのことです。行政と連携して地域の歴史を知る手がかりとなる史料を保全できました。各地でおおむね今年度末に期限を迎える公費解体の進行に合わせて、活動が今後も増えてきそうな状況です

参照(当日の様子を動画で見る)