20号 被災状況調査のデータベースが完成 被災地5町や関係機関に寄贈
2004.02.12
しばらくご無沙汰しておりました。ほぼ2ヶ月ぶりのニュースの発行となります。
地震直後の8月から、激甚被害をうけた河南町、鹿島台町、鳴瀬町、矢本町、南郷町の5町に入り、たくさんのボランティアの方々のご協力を得て被災状況調査や資料レスキューを進めてきました。そうした活動が一段落したあとは、12月から調査カードの整理に入り、このほどようやくデータベース化が終了いたしました。
ちなみに各町の調査軒数をあげると下記のようになります。
河南町44軒、矢本町48軒、鳴瀬町61軒、鹿島台町36軒、南郷町34軒
5町合計223軒ですから、あらためてその数の多さに驚かされます。それだけ精力的に動き回ったということですが、今回のデータベース化の作業には、大学院生を中心とした数人の方々にお手伝いをお願いしました。あつく御礼を申し上げる次第です。
データベースの内容は、各家のヒアリング記録をもとに、家屋等の被災状況、所蔵資料の内容、家や地域の歴史に関する情報などに分類整理し、写真も組み合わせることによって現状を確認しやすくしております。
このデータベースは、プリント版とCD版を、上記5町の教育委員会のほか、宮城県文化財保護課、東北歴史博物館に寄贈し、今後の文化財保護行政に活用して頂くことにしています。単なる被災状況調査報告書としてだけではなく、5町の歴史資料所在目録としての役割もはたすことになると思います。
このほかに現在も続けている活動には、被災地からお預かりしてきたフスマの下張りのはがし作業があります。なかなか根気のいる仕事ですが、こちらも学生さんや市民の方々のご協力を頂いて進めております。間もなく一段落しますので、これについてはそのときに作業の状況などをお知らせすることに致します。
*添付ファイルに「被災調査報告書」の写真を付けております。
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