300号 「3.11」から7年を前に 宮城資料ネット・ニュース300号によせて

救う―救済活動東日本大震災


 ニュースも、300回目の発信となりました。この間のご支援に、改めて御礼申し上げます。
本年は、宮城資料ネットが発足して15年目となります。「3.11」の時点で、ニュースは95号でした。その後の200回を超える発信のほとんどが、災害対応の活動報告ということになります。この大災害の規模、活動がたどっている道のりの長さを、改めて感じさせられます。
 ここ1年ほどは、安定化処置ボランティアの募集案内が中心となっておりました。近況の発信がとどこっておりますことをお詫び申し上げます。一方で、7年近く経った現在でもなお、主な活動は文書の劣化を防止するための安定化処置である、ということでもあります。

 その主な担い手は、「3.11」から現在まで継続して従事していただいている、高齢者・女性を中心とする10名ほどの市民ボランティアです。体力も根気も必要な作業ですが、7年もの長い間、協力していただいていることを改めて報告し、感謝申し上げます。
 また、長期休暇期間を中心に、各大学のゼミ単位での参加・協力もいただいております。合わせて感謝申し上げます。


 津波で被災した文書への対応は、ゆっくりとではありますが、進んでいます。ようやく、内陸部の被災先から救出した史料のクリーニング対応に入り始めました。一方、津波被災史料の中には、ボランティア対応では難しいものも残されています。様々な制約の中で、撮影、整理、さらに「活用」といった次の段階をどう行っていくか、課題は山積です。

 引き続きのご支援とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。  (佐藤大介 記)