60号 激甚被災地の栗原市花山地区を視察してきました

2008岩手・宮城内陸地震救う―救済活動

 栗原市花山(はなやま)地区は震度6強が襲った地域で、山岳部の土砂崩れだけではなく、民家も相当に被害をうけた地域です。国指定史跡である仙台藩花山村寒湯(ぬるゆ)番所の建造物も大きな被害をうけました。

 花山地区の国道398号線沿いは、いたるところに崩落がみられ、工事用車両以外は通行不可になっていましたが、7月末に避難所や仮設住宅に避難している住民の一時帰宅のための通行が、ようやく認められる状態になりました。そこで宮城資料ネット事務局では、栗原市文化財保護課および被災者支援にあたっている同市社会福祉協議会と連絡をとって、本日、花山地区の視察と被災調査の打ち合わせに行ってきました。

 文化財保護課では、花山地区で全壊指定をうけた築120年の民家が解体することになり、仏像や窯神などを市に寄贈していただくことになったとのお話しを伺いました。

 花山教育センターでは、資料ネットが作成した旧家のリストをもとに、各家の状態について様子をお伺いしたところ、調査対象として十数軒を確認できました。その調査日程については、これから関係方面と調整をすることになります。

 花山総合支所の近くには被災者のための仮設住宅が40棟ほど建てられており、被害の深刻さが実感できました。損壊の激しい花山番所も確認したかったのですが、あいにく本日は国道に通行制限がかけられており、現地まで行くことができませんでした。あいかわらず危険状態が続いているということです。(平川記)