66号 岩沼市で保全活動を実施しました。

守る―保全活動

 去る2月2日と3日の二日間、岩沼市で歴史資料保全活動を実施しました。岩沼市では2008年度より市史編さん事業がスタートしております。今回は、岩沼市史編さん室からの依頼を受け、同市編さん事業の一環として、また岩沼市内の古文書資料の防災対策ということも兼ねて、協同で調査を行いました。宮城資料ネットからの参加者は2日間で合計22名でした。

 作業は、岩沼市の旧家であるA家の古文書資料を1点毎に中性紙封筒に詰め替え、デジタルカメラで全点撮影しました。

 なお、今回の調査には、岩沼市史編さん室長の発案で、「岩沼市史研修」として、岩沼市役所の若手職員11名(2日間合計)の参加を得ました。撮影作業への参加と共に、作業開始前に、事務局から歴史資料を後世に伝えることの意義、防災対策としての資料保全という宮城資料ネットの活動方針について、30分ほどのレクチャーを行いました。事務局の説明が十分なものであったか少し不安ですが、今回の岩沼市史での取り組みは、大変ユニークなものだと感じられ、今後とも継続してほしいと感じた次第です。

 今後の岩沼市史との協力関係については、岩沼市との協議、およびNPO会員の意見もふまえ検討してゆくことになります。一方、自治体史編さん事業で精密な資料所在調査を行うことが、歴史資料の防災という観点からも有効であるということは、昨年の岩手・宮城内陸地震でも経験しております(詳細については後日公刊予定です)。岩沼市史編さん事業での積極的な取り組みに、大いに期待したいと思います。

■活動記録の更新
 岩手・宮城内陸地震発生後の活動記録について、このほど公式サイトにアップロードしました。どうぞ御覧下さい。