73号 白石市で資料保全活動を実施しました

守る―保全活動

 9月21日(月)と22日(火)の両日、白石市教育委員会からの依頼による協同事業として、同市S家所蔵資料の保全活動を実施しました。宮城資料ネットからは仙台、盛岡、山形、東京から22名の参加者を得ました。また、地元の白石古文書を読む会からも12名の皆様に御協力いただきました。貴重な休日を利用して御参加いただいた方に、改めて御礼申しあげます。

 今回保全したのは、仙台藩で家老職を勤める家柄であった遠藤家と中嶋家の資料です。戦国期から昭和期までの長い期間について、一つの家の活動から地域の歴史を解明する手がかりとなるような重要な資料が多数確認されました。資料1点ずつをデジタルカメラで撮影し、中性紙封筒に袋詰めしました。今回は中嶋家資料の全てと、遠藤家資料の3分の2程度、合計で3000点ほどの保全が完了しました。残りの資料についても、白石市教育委員会と協同で保全活動を継続することにしております。地元の皆様からも、引き続き御協力をいただける旨の心強いお言葉を頂戴いたしました。

 御当主からは、史料をきちんと整理することは御両親の念願でもあったが、今回の活動で初めてきちんと整理してもらい、学術的な評価を受けることが出来た旨の謝辞をいただきました。このような所蔵者の方のご期待に添うべく、今後も活動を続けていきたいと思います。
                            
 なお、今回の活動が新聞各紙で紹介されました。
・河北新報2009年9月23日「伊達家重臣遠藤基信あて書状発見 戦国時代の貴重資料」
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/09/20090923t15020.htm

・朝日新聞・宮城版同日「4百年前の古文書、伊達家の外交物語る」
http://mytown.asahi.com/miyagi/news.php?k_id=04000000909230004

(佐藤記)