75号 山元町所蔵史料の保全活動を実施しました(涌谷町N家資料の保全活動)
2009.12.15
■山元町所蔵史料の保全活動
12月12日と13日の両日、山元町歴史民俗資料館からの依頼による協同事業として、同館所蔵の古文書資料の保全活動を、NPO法人の所在地である東北大学東北アジア研究センター430会議室で実施しました。宮城資料ネットからは2日間で合計25名の参加を得ました。貴重な休日を利用して御参加いただいた皆様に、改めて御礼申しあげます。
今回保全したのは、仙台藩の重臣であったO家と、その家老職であったO家、および村役人家であったI家とK家の古文書です。各家には、このほかにも歴史資料が残されている可能性があるということで、それも含めた資料全体を保全するための最初の活動として、資料館所蔵分から保全を始めた次第です。
作業は、中性紙封筒への袋詰めとデジタルカメラによる全点撮影です。初めて活動に参加される方も多かったため、作業の前に初心者向けのガイダンスを実施しました。今回の保全活動では全体の4分の3、約2000点ほどの整理と撮影を完了しました。山元町の方も、作業の大変さと、保全の意義について改めて知ることが出来たということでした。
残りの分については、週2回程度行っている通常の作業の中で整理を進めることにしております。また、今後は山元町域のでの保全活動についても、引き続き協力して進めることにしております。
■涌谷町N家資料の保全活動
去る11月11日、涌谷町N家で同家所蔵資料の所在調査を行いました。宮城資料ネットの活動について報道で知り、自分の家に残された資料についても調べてほしいという依頼でした。事前のお話しでは近代の手紙やはがき類が多いということでしたので、仙台市歴史民俗資料館との共同で保全活動を実施しました。
現地では、事前にお話しのあった手紙・はがき類や、ふすまの下張り文書など約500点ほどの史料を確認しました。分量が多かったこともあり、所蔵者の御了解を得た上で事務局で借用し、現在撮影と袋詰めを進めているところです。
行政との共同事業に加え、最近では、このような形で個人の所蔵者の方から事務局への問い合わせや調査依頼も増えております。フル回転で活動を続けている状況です。今後とも皆ざまの御協力をよろしく御願い申し上げます。
■今後の活動予定
9月に実施した白石市の遠藤家資料の第二次保全活動を、2010年3月に実施する予定です。詳細につきましては日程が近づいたところで御連絡いたします。年度末の御多忙の折ですが、御協力の程よろしく御願い申し上げます。 (佐藤記)