平成23年3月11日に発生した東日本大震災で被災された皆様には、謹んで御見舞い申し上げます。
今回の震災を受け、ご所有の土蔵や古建築(おおむね昭和20年以前に建てられたもの)が被災された方も多いと存じます。本法人では専門家に依頼し、被災した歴史的建造物の保全と記録化を進めております。
今後の取り扱いにつきましては、所有者の方のご判断になりますが、参考のため以下の情報を提供いたします。
土壁の崩落は、建物構造の安全上問題ありません。
- なまこ壁の剥離した部分の土壁も、小舞竹から浮いていない場合はそのまま再利用可能です。
- 多少の亀裂は修繕できます。
- 雨樋の破損により建物に雨が直接あたるような場合は、できるだけ早めの修理が必要です。
崩落した部材は再利用できます。
- なまこ壁の瓦は再利用できます。
- 崩落した壁土も再利用できます。藁縄は多少混じった状態でも問題ありません。
- 小舞竹も再利用できます。破損していないものはできれば保存してください。
様々な修繕方法があります。
- 元の材料を再利用するのが最良の方法です。
- 費用に応じて板、合板、新建材などを利用することもできます。その場合は建物の性能に大きく影響しますので、専門家の意見を取り入れた判断が望まれます。
- 解体よりも応急修理が、建替えよりも復元修繕費用の方が安くつく場合も少なくありません。
建物の記録を作成します。
- 本法人では、今回の震災で被災した土蔵や古建築などの記録を、専門家に依頼してボランティアで作成しています。
- 修覆をお考えの場合、やむを得ず解体される場合のいずれでも、ご相談いただければ記録を作成し、無償で提供いたします。
これらのことについて、ご相談を希望される方は、下記の電話・FAXまたはメールフォームよりご連絡ください。